ブログトップ
いつもどこかで朝が…
<   2014年 03月 ( 1 )   > この月の画像一覧
見送る者の寂しさよ、はかない命の愛おしさよ
あの震災から3年。
長かったのか、あっという間だったのか。
ああいうことが起こると世界が変わってしまったかのように思う。
もう今までと同じではいられない。
これから私たちは変わらなければならない。

でも私の世界はすでに一度、変わってしまっていた。
神戸の震災からは19年。
なんと長い月日が経ったのだろう、と思う一方で、
全ての記憶は昨日のことのように思い出される。
あの時私は神戸にいなかった。
修学旅行で長野にいた。
1週間後に帰ってきて、
アスファルトが割れて道路が波打っていて
水がわずかしか出なくて
毎晩余震に怯えて
服を着て、靴を枕元に置いて寝た。
被災はしなかったし、1月17日も経験していない。
私は元気だったけど、何もできなかった。
動けなかった。
こんなに苦しんでる人がたくさんいるのに、
何もなかったことがただひたすら申し訳なくて。

あの日亡くなった6,434人の中に、私の幼馴染もいる。
近所で一緒に育った同い年の男の子。
ずっと比べられながら育って、でも彼は中学受験をして遠くの私立の中学校に移って行った。
それまでだった。引っ越していったので、それからは会っていない。
それが、私が留学して帰ってきて年末に母と行った映画館で彼ら家族にばったり会うことになる。
私立の中学はなかなかきつくて結局県立の高校に編入して、今はバンドをやっている、という。
びっくりした。でも楽しそうで、これからっていう感じがした。
それが12月30日。
その18日後に彼はもうこの世からいなくなる。
信じられなかった。理解できなかった。
母と、良かったね、楽しそうでって言ってたのに。

17歳で途切れてしまった命。
1歳で消えてしまった命。
子どもをかばって亡くなった親の命。
何か悪いことをして罰があたったわけではないのに。
どうして彼らは亡くなって、私は生き残ったのだろう。
私なんかが生き残って良かったのだろうか。
本当は私なんかじゃなくて、もっと他に生き残るべき人がいたんじゃないか。
生き残った意味は何なんだろう。
でも、もしかしたら明日大きな余震が来て、次は自分かもしれない。
それでも、今日も生きてる。お腹もすくし、疲れて眠くもなる。
そうだ、こんなにくよくよしてたら亡くなった人たちに申し訳ない。
亡くなった人の分も一生懸命生きなければ。
答えが見つからず、17歳の私の心はそこに行き着いた。
必死だった。
5年たって10年たって、街は再興したけれど、
壊れた家族、
壊れた心、
直し方の分からないものは、壊れたままだったのを見ていて辛かった。
明日消えてしまうかもしれないこの命。死ぬまでに何かを成し遂げなければ亡くなった人たちに申し訳ない。でもがんばっても、がんばっても、前に進んでいるのかその場でもがいているのか、後退しているのか、分からない。何もつかめない。
焦っていた。とても。

そして3月11日。
今度こそ本当に死ぬと思った。死ねばこの恐怖も終わる、と。
でも同時に死にたくないって思っていたことに後で気づいて、びっくりした。
ああ、私は生きたいんだって。
何かを成し遂げたいわけじゃなく、
誰かの代わりに、じゃなく
ただ、生きたい。
そしてその3年後の今、私はタンザニアの田舎で、
会えるだけで嬉しいと笑顔を向けてくれる人たちに囲まれて
ただ生きられていることが有難いと思う。

あまりの衝撃に、東日本大震災のことも阪神大震災のことも、ほとんど話せないでいた。
大して被災もしていないくせに、と言われたこともあったし、
何もできていないのに何か言える「資格」があるとも思えなかったのでずっと蓋をしてきた。

でも今話そう。
東北の人たちが目にする機会があったなら知っていてほしい。
自分の人生は自分のものであって、誰かの分まで生きようと思わなくて良いということを。
想いはつながって、
自分の中に亡くなった人が生きていると思えたとしても、
誰かに代わって、何かを成し遂げようとしなくても良いということを。
これ以上、自分の心を叱咤しなくていい。
もうすでにがんばっているのだから。
生きているだけで、そこにいるだけで。

愛する人たちを失って、悲しさに耐えられないかもしれない。
今までの生活が壊れて、救いがないと感じるかもしれない。
私にはその過酷さ、分かり得ないかもしれない。
だけど、いつか、
こんなに辛いことがあっても、
それでも生まれてきて良かったって
みんなが思えるよう、
祈り続けています。

そして思いを残して震災で亡くなっていった人たちに
Requiescat in Pace
c0227132_22472.jpg

[PR]
by joi-mako | 2014-03-10 22:08 | Comments(0)